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薔薇密室 [books]

第一次大戦下のドイツ・ポーランド。瀕死の士官オーディンを抱いて馬に乗った脱走兵コンラートは「薔薇の僧院」に辿り着く。所有者ラウレンツ・ホフマン博士は薔薇と若者を接ぎ木して融合させる実験をしていた。1度目は失敗したが、肺結核の男娼ヨリンゲルは髑髏と薔薇の融合体として辛うじて生き長らえていた。士官を独占したいコンラートとホフマン博士はオーディンを「薔薇の若者」として甦生させる‥‥。アルベルト(A)、ベルンハルト(B)、クリストフ(C)の3体から成るシャム双生児や唖少年たち「美しい劣等体」、世話係のグラティア尼、庭師などが暮らし、「帝国のハイニ」(ヒムラー)が訪れる。1939年、第二次大戦が勃発し、ポーランド人少女ミルカ・コヴァリチクは古本屋で働くユーリクと知り合う。姉ルツィアはヨアヒム・エーデルスハイムSS少尉と付き合い、ドイツ人の撮影技師ナタニエル・ホフマンが下宿する‥‥コンラート(私)、ヨリンゲル(俺)、ミルカ(わたし)‥‥目紛しく変わる一人称単数の語り手が物語る『薔薇密室』(講談社 2004)。ホフマン著『〈ヴィーナスの病〉の病原体とその治療薬に関する研究』を書いたのは誰なのか?

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薔薇密室

薔薇密室

  • 著者:皆川 博子
  • 出版社:早川書房
  • 発売日:2012/04/05
  • メディア:文庫(ハヤカワ文庫 JA)
  • 目次:小序 / I / II / III / IV / V / VI / 解説・千街 昌之

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