さようなら女友達 [books]
『女ともだち』(筑摩書房 2024)は副題に「靜代に捧ぐ」 とあるように、先立たれた妻(しい子)への鎮魂エッセイ。数多な愛妻への挽歌のように湿っぽく(お涙ちょうだいに)ならないのは結婚して、歌手(SSW)から書店主になってからもナンパし、恋をする夫(早川義夫)を容認するどころか協力する妻の存在が大きい。浮気でも不倫でもなく、「スケベな女の子が好き」で、「チビ・デブ・ハゲ、三拍子揃ってしまった」 「人として残念」(佐久間正英)なのに憎めない。表題は原マスミとの会話から。「僕は恋人より、女ともだちの方がいいの。その方がずっと長く付き合うことができるし。早川さんもそうした方がいいよ。恋をして、ふられて、みじめになるよりも、女ともだちを作った方がいいよ」 という原マスミに、「女ともだちはしい子だけで、女の子を見れば、恋愛対象かそうでないかのどっちかになってしまう」 と書いている。文庫版解説 「かけがえのない『女ともだち』」 は中川五郎。正直に生きて来たからこそ、最愛の 「女ともだち」 を亡くした喪失感と悲しみは大きくて深いと書く。
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- 著者:早川 義夫
- 出版社:筑摩書房
- 発売日:2024/03/11
- メディア:文庫(ちくま文庫 は-42-5))
- 目次:ものごとの始まりは / 愛の逃避行 / あの娘が好きだから / 本当かどうかは、美しいかどうかである / うちのお父さんは普通のお父さんではない / スケベな女の子が好き / 歳をとるともう女の子とは遊べない / 別れても仲が良いのはいいものだ / 上品な人、下品な人 / 天使の羽 / 赤色のワンピース / 秘事 / たましいは生きている / 一人暮らし / 犬仲...
2024-07-27 00:05
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