SSブログ

書店猫ハムレット [books]

大叔母ディーからNYブルックリンの書店〈ペティストーン・ファイン・ブックス〉と2つのアパートメントを相続したダーラ、店長ジェイムズ、隣人のプリンスキ兄妹、アパートの住人ジェイク(私立探偵)、顔見知りの刑事リース、新書店員に採用されたロバート、そして書店の看板猫ハムレット。建築業者のバリーと改築工事中の建物を見に行ったダーラは地下室で常連客カート(バリーの同僚)の変死体を発見する。元警官のジェイクは〈グレート・センセーションズ〉の店主ヒルダから娘テラの恋人カートの身辺調査を依頼されていた。テラとハムレットの失踪。無愛想な黒猫が書棚から本を落として真犯人のヒントを提示するという趣向なのだが、『書店猫ハムレットの跳躍』(東京創元社 2015)はシリーズ2作目(1作目は未訳)なので、なぜ書店猫に特殊能力があるのかは不明である。ハムレットが床に落としたのは『鉄仮面』『モルグ街の殺人』『英独・独英辞典』だった。登場人物、ファッシ ョン、会話、建物など、あらゆる描写が微に入り細を穿つので、事件が発覚するまで、読者は100ページ以上も読み進めなければならない。

                    *


書店猫ハムレットの跳躍

書店猫ハムレットの跳躍

  • 著者:アリ・ブランドン(Ali Brandon)/ 越智 睦(訳)
  • 出版社:東京創元社
  • 発売日: 2015/08/29
  • メディア:文庫(創元推理文庫)
  • 内容:ニューヨーク、ブルックリンの書店を大叔母から相続した、三十代半ばのダーラ。堂々と書棚を徘徊し、緑色の目で冷たく客を睥睨する黒猫ハムレットが店のマスコットだ。ある日、ダーラは近所の工事現場で常連客の死体を発見してしまう。その脇には動物の足跡が。最近、夜に外を出歩いているらしいハムレットのものなのか? 名探偵猫ハム...

コメント(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。