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フール・ライ・ボウ(風来坊) [books]

Xシリーズ最終巻『ダマシ×ダマシ』(2017)で、SYアート&リサーチ探偵社の所長とな った小川令子と所員・加部谷恵美(Gシリーズ)の2人は匿名からの依頼を請けてホームレス青年・柚原典之の身辺調査を始める。彼と面識のあったホームレス老人・飯山健一(元大学教授)が路上で倒れて死亡するが、遺品の中から見つかった青年の写真が見つかる。それは依頼者から送られて来た写真と同じものだった。小川は飯山の妹・菅野彩子から亡兄の調査を依頼される。祖母の死で毎月の1万円の仕送りを絶たれた青年は行方を眩まし、加部谷の振り込んだ3万円を元手にある異常行動に出る‥‥『馬鹿と嘘の弓』(講談社 2020)という奇妙なタイトルは『封印再度』(Who Inside)や『夢・出逢い・魔性』(夢であいまし ょう)と同じ語呂合わせ。「風来坊」の英語(Fool Lie Bow)〜漢字変換である。著者の森博嗣曰く「そこにオチがあるのか」という異端ミステリ。Xシリーズの番外編なのか、それとも新シリーズの幕開けなのか?‥‥森ミスの先は読めない。

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馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow

馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow

  • 著者:森 博嗣
  • 出版社:講談社
  • 発売日:2020/10/08
  • メディア:新書(講談社ノベルス)
  • 目次:プロローグ / 愚かな声 / 偽りの声 / 弓の叫び / 血の叫び / エピローグ


ダマシ×ダマシ SWINDLER

ダマシ×ダマシ SWINDLER

  • 著者:森 博嗣
  • 出版社:講談社
  • 発売日:2020/05/15
  • メディア:文庫(講談社文庫)
  • 目次:プロローグ / だんだんはじまる / どんどんはげしく / さまざまいろいろ / しだいにゆるやか / エピローグ / 解説・唐仁原多里

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