夜廻り猫 10 [comic]
「泣く子はいねが〜ひとり泣く子はいねが〜」 と遠藤平蔵と懐の重郎が夜廻りして、心で泣く人の涙の匂いを嗅ぎつける8コマ猫マンガ『夜廻り猫 10』(講談社 2023)のキーワードは「20年」かもしれない。小学生の時の担任先生を思い出す明日31歳の誕生日を迎える青年(巻頭カラー)、小劇団時代の仲間から20年ぶりの連絡があった億ションに住む売れっ子脚本家(二十年)、20年ぶりに夜の公園に来た女性(あとがき)など、僅か4ページの中に詰まっている20年分の思いが重い。「お兄さんと犬と猫」(808~814話)は子犬ニコ(セントバーナード)を拾った青年あおいと公園に捨てられていた瀕死の子猫(ニコが見つけた)を預かった女性みゅうがカップルとなる。「自由に生きるしずや」(826~831話)はアパートで一人暮らしを始めた静哉(25歳)が母子家庭の隣人フミヤ(8歳)とユキヤ(3歳)と仲良くなる。「夢」(860~868話)は20歳でマンガ家デビューした平川が30歳で仕事を失い、SNSに上げた4コマや短篇を読んだ編集者に請われて絵本を描き、50歳で出版文化賞を受ける。開店した 「居酒屋ワカル」(スピンオフ)が忙しいのか、夜廻り見習いの出番は少ない。
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- 著者:深谷 かほる
- 出版社:講談社
- 発売日: 2023/11/22
- メディア:コミック(ワイドKC)
- 目次:お兄さんと犬と猫 / 犠牲 / ねむの木陰 / 鮨の夜 / 昨日、今日 / 待ち人 / お小遣い / 見せたいな / 不意打ち / 見てんじゃねーよ!/ しょこが残らぬ暴力 / 自由に生きるしずや / 老後対策 / デモ / キープ / 子供の結婚 / 飲まずにいられない / 七十三の見合い / 温かな布団 / 一年後 / 冬の日差し / 大丈夫 / カチンカチン / ゴール / サンタが来ぬ家 / 財産 / ...
- 著者:深谷 かほる
- 出版社:講談社
- 発売日:2023/11/22
- メディア:コミック(ワイドKC)
- 目次:はじめまして / 焼き鳥とかとか / ぶり大根 / 半分は猫用 / お手洗い / 大かんげい / 元気を出すには / なんでもあります / 今夜のメニュー / いちおし / ドリカム / さむーい日 / ひとやすみ / 海外旅行気分 / ミステリー作家ちゃん / 広島の女ちゃん / 天才ライス / 新婚さん / 急ぎのお客さま / 都営大江戸線の鎌鼬 / ひよこ / 塩辛ナイト / 甘えんぼ / 落ち...
2024-03-02 00:08
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